multipleminorityidentities’s blog

気づけばアラフォーになっていたギフテッドなゲイの日常

カバーできない下手さ

夕食を食べた飲食店にテレビがあって、お笑い番組をやっていた。テレビに出てくる日本のお笑い芸人は相変わらず話の内容よりも仕草や見た目で笑わせようとしてお笑いになってない傾向があるのを確認できた。

一般の日本人がこの「話を本質と違うところにすり替えてそれらしく見せかけること」にどれだけの労力を費やしているか。議論するときにも言い返せなくなったら話の内容ではなく態度を批判したりするし。何かに失敗しても「でもがんばったんだから評価しろ」とか言うし、言われた方も「がんばったならしょうがないな」ってうやむやにするし。*1

話のすり替えは例えば議論の訓練を受けてない人には起こりがちだと思う。でもズレた学校教育の中で「態度などの本来の論点でないものが評価に影響する」という体験や、「本来の論点ではないものそれ自体が評価の対象になる」という体験をして、変な癖が増長してしまった人は多いんじゃないか。

某事務所所属のアイドルシンガーが「歌が下手なので容姿と運動神経でカバーします」ってのは評価軸が複数あることが前提かつ無害だからできるごまかしであって、「ウィルス拡散した上にお年寄りには対策なしだけど学校の閉鎖がんばりました」とか、「女性もマイノリティも困ったままで子育て環境も整ってないけどLGBT用トイレ作りました」とか、「悪いことやらかしたやつは犯罪防止のためにもっと厳しく罰します」とか、そういうのじゃない。

*1:話の本質をそもそも見極められないとも言えるけど。