multipleminorityidentities’s blog

気づけばアラフォーになっていたギフテッドなゲイの日常

基礎研究は役に立たない?はぁ?

本庶佑氏のノーベル賞受賞で基礎研究の大切さがメディアで取り上げられたけど、「基礎研究が役に立たない」って何?基礎研究っていうのは存在自体がとても役に立っている。バカは無知だしバカだから、基礎研究にどんな意味があるのかも分からないし、物事のつながりが分からないし、自分の半径5mのことしか考えられないから、「何の役に立つの」とか「役に立たない研究なんてけしからん」みたいなヤジを飛ばすことしかできない。分からないなら黙って成果を拝んで有難がっていればいいのに。しかも近年は研究する側がそれに屈して、日本の研究全体が「応用できるもの・実用的なものでなくてはダメ」みたいな雰囲気になってきて、「あーもう日本詰んだわ」としか。土台の崩れていくビルくらいヤバい。

だいたい、何かしようと思った時にググれば答えが出てくるのって、先人たちが「役に立たない研究はけしからん」なんて言わずに調べてくれてるからでしょ?何かしようと思っても、足がかりになるところを誰も調べていなければ、中世や未開の秘境レベルから始めないといけないし、それにはしばしば膨大な労力を要する。それに、バカには無関係に見えても物事というのはどこかで繋がっているものなので、他の研究成果と組み合わせることで知りたかったことが分かったり、作りたかったものができたりするスピードが劇的に上がったりする。研究というのは1人の人が1箇所で完全に独立して行っているものではなくて、世界のいろんなところでいろんな人がいろんな情報をやりとりしながら行っているもの。そうじゃないなら論文も学会発表もいらないし。ものすごく大きなものの一部だけを切り取って「何の役に立つの」なんて言ってる人は、それが何の役に立つか不思議に思ってる間に他のことをしたほうがいいのでは?