multipleminorityidentities’s blog

気づけばアラフォーになっていたギフテッドなゲイの日常

普通IQらしい発想

仕事がなかなか見つからなかった時、母親に「生活のためと割り切って、地元の製造業の会社で事務でもやったら?あなたは頭いいんだからこなせるはず」と言われたことがある。そんなショボくて退屈そうで鬱コースまっしぐらな生活まっぴらごめんだけど、いかにも普通IQらしい発想だと思う。

まず、幾ら頭いいと言ったところで高IQが何か分かっていないんじゃ話にならない。その辺の「勉強ができる人」との区別がついていない。高IQじゃなくたって学業成績のいい人なんてゴロゴロいるし、世間ではそういう人が「頭いい」イメージを持たれている。その辺が既に頭悪い発想なんだけど。普通IQの人の言う「頭いい」人っていうのは高IQの人からしたら「どこがだよ頭悪いじゃん」って感じだったりなんてこともよくある。小難しいことを考えている人が高IQとは限らないし、いい大学を出ている人が高IQとも限らない。寧ろそういう人の大部分は高IQではない。

それと、高IQの人にとって、周りに普通IQの人しかいないことが何を意味するかも全く想像がついていない。多分「なんでもできてイージーモード」くらいにしか思っていない。でも、高IQの人からすると、普通IQの人に囲まれて過ごすというのは憂鬱なもので、危険ですらある。対等な関係でいようとすると会話が噛み合わない、理解されない、より良い方法でやろうとしていることを邪魔される、効率が悪くて余計な仕事を増やされるの四重苦。孤独だし都合のいい時だけ利用され、利用できないと野次をとばされる。ミスしたら鬼の首でも取ったように責められる(四重苦じゃなかったわ)。

周りに幼稚園児しかいないところに大人の自分が混じって毎日生活するのを想像してみればいいと思うけど、例えば幼稚園の先生ってのは幼稚園児と対等じゃないからあれで成り立つのであって、大人が彼らと対等な関係を求められたらうまくいかないと思う。少なくとも今この文章が読めている人なら。高IQの人にとって周りに普通IQの人しかいないっていうのは、その幼稚園児たちに、自分が幼稚園児として付き合わなければならないのがほぼ決定するということ。

もう1つムカつくのは、母親は子供のためを思って地元就職を勧めた訳ではないということ。子供を助けたいんじゃなくて、自分が安心したいから。何がムカつくって、そういうバレバレの小賢しい手口で相手を自分の都合のいいように操作しようとすること。人をバカにしてるとしか。親が精神的に自立していないのは親自身の責任でしょ?