multipleminorityidentities’s blog

気づけばアラフォーになっていたギフテッドなゲイの日常

無条件に自己肯定感を持ち続けることは可能か

京アニ放火殺人事件容疑者に主治医・上田敬博が伝えたこと「俺はおまえに向き合う。絶対に逃げるな」(週プレNEWS) - Yahoo!ニュース

これの犯人って自己肯定感がとにかく低くて、それに加えて他人を巻き込んでいくタイプなんだった。

他者って他者都合で褒めたり貶したりするだけだから、他者からの評価に一喜一憂しないためにはそれを当てにしないで生きていくしかない。でもそれって自分を当てにできるから可能なのであって、自己効力感が低い人には難しいことなのかもしれない。

もっと踏み込んで、自分は有能でも無能でも全ての終わりじゃないんだって思えればそれが一番いいけど、いい大人でもそういう人は案外少ない。で、この犯人みたいなタイプは「私」と「あなた」の境界が曖昧で、自他の境界を知るところで既に躓いてるのでまずはそこからだけど、そこを訓練で何とかできる優秀でラッキーな人なんて彼らの中の一部でしかないだろう。

幾ら「有能でも無能でも全ての終わりじゃない」とか「他人の評価が全てじゃない」っつっても、無能だったら実際の生活ではできることの幅が限られてくるし、行動の結果にもそれが表れる。どうにもできない他人の評価が自分の運命を握っていることだってある。で、たぶん究極的には自分の死への恐怖とどう向き合うかって話になってくる。もっと言うと、死への恐怖を取り除くためには「自分は死んでも困らない」みたいな発想が必要になる。ま、実際恐怖を感じるのは死ぬことよりも死ぬまでのことに対してなんじゃないかって気もするけど。*1

 

*1:死後も我々の存在は消えないってんなら話は別。