multipleminorityidentities’s blog

気づけばアラフォーになっていたギフテッドなゲイの日常

職場と配偶者問題

会社で社会保険の扶養控除を受ける申請をした人が内縁の関係にある人を申請欄に書いて、事務の人が内容が正しいか本人に確認している会話が聞こえてきた。プライバシーに関わることなのに、選択的夫婦別姓が採用されていないせいで、要らぬところで余計なことを言わないといけない。

これ、同性愛者のカップルだったらどうなるか。カップルの姓が同じだったら同じだったで面倒なことになりかねない。事務手続きを行う人が間に入るわけだし、扶養といってもパートナーの存在はおろか同性愛者であることをオープンにしてない人にとってはアウティングのリスクがある。

そもそも、申請書類を提出した後の話じゃなくて、提出という行為自体がリスク。アウティングされても運良くみんなジェンダーの教養のある人ばかりの職場だったらいいけど、噂になって避けられたりとかして居づらくなることだってある。なぜ同性愛を秘密にするのかというと、昨日まで(条件付きで)普通に優しくしてくれていた人たちが、自分が自分であるという理由だけで突然悪意の矛先を向けてくるということがあり得るから。そのドメインを支配する人に認めてもらわなくても空気を吸わせてもらえて、寧ろどちらかというと自分がドメインを支配しているのに他人の生殺与奪を握っていることに無自覚な人にはなかなか分からないだろう。