multipleminorityidentities’s blog

気づけばアラフォーになっていたギフテッドなゲイの日常

ドヤァと見せかけてつれーわー

8割方「あれ?自分?」って思いながら読んだ。

イケメンが日常で感じているコミュニケーションの困難について

・女性から見られるのは日常

外出しているときに視線を感じてそっちを見ると、女性と目が合うことが1日に何度もある。電車の中、道を歩いていてすれ違うとき、横断歩道で信号が変わるのを待っているときなど。

成人女性に限らず、女子中学生が友達とキャッキャと話していたのに、自分とすれ違うときだけ急に黙ってじっと見てきたりするし、女子小学生が見てくることもある。

すれ違いざまに上目遣いでジーッと見てくる。「ジーッ」っていう擬音がほんとうによく合う見方で、特に大学生ぐらいの年齢の女子は食い入るように凝視してくる。

分かる分かる。分かるわー。ゲイだから見られても嬉しくないけど。 見知らぬおっさんは見てくれない。電車で隣の美人女子が席を立つと寂しそうに目で追う癖に。

 

・恋の駆け引きというものがわからない

恋愛系の話題を聞いていて一番ピンとこないのはこれ。これが女性のOKサインだとか、こうすると女性が喜ぶといった話題。

女性と食事に行くときは、基本的にセックスとセットという感覚が強い。食事はOKで、セックスはNGという状況がわからないし、女性もセックスするものだと最初から思っていると思うし、デートもそういう前提で最初から進む。

逆に言うと「男女の友情はあり得るか」みたいな話題は完全に「ない」と思ってしまう。関係性が近くなったときにセックスをちらつかせない女性がいないからだ。

昔、夜に年上の女性に自宅近くまでついて来られたことある。後でノンケの野郎ども(カミングアウトしてない)に話したら「あの人美人なんだからHしちゃえば良かったのに」っつってたけどお前らは俺を突然犯せるのかよ。机と飛行機以外誰でも食えんのかよ。

 

・女性と過度に仲良くならないようにしようと自衛する

女性と仲良くなる=惚れられるなので、特に仕事関係で女性と話すときは、あまり仲良くならないようにしようと口数を抑えて話さないようにしたりしているし、雑談を振られても盛り上がらない回答をしたりしている。

特に談笑が危険で、一定の時間笑い合っていると女性の恋愛スイッチがオンになって距離を詰めてくるので、「これ以上話すと危ないな」ってときはうつむいて「そーですよねー」と抑揚なく答えたりしている。これやると自然と会話が終わっていく。

今までうっかり仲良くなって執着された経験が何度もあるので、これは本当に気をつけている。

あと楽しそうに話していると周りから「距離が近すぎ」「○○ちゃんを口説いているの?」と注意されることがあるし、学生時代なら「二人は付き合っている」みたいな噂を流されることがあった。

分かる。分か分か分かる。学生の時はそんなこともあった。女性に惚れられたら気持ち悪いし、相手の話が面白いわけでもなかったんだけど、一線を引くポイントが分からなくて困った。

 

・逆にすごく反発してくる女性もいる

普通に話しているだけなんだけど、口説いていると思われるのか、すごくきつい態度でくる女性が一定数いる。

「私はあなたみたいな人になびきません」「ナンパ には引っかかりません」という空気をびしびし感じる。マンガみたいに「面白い女」とは思わずに、「あ、こういうタイプか、疲れるな……」と思うだけ。

もう天気の話題を振っただけでも敵意を剥き出しにした顔で「なんで天気の話をしなきゃいけないんですか!?」と反発してくる。

このタイプに「増田さんには気をつけて」と言いふらされたりすることもある。

普段女性にはけっこう親切にされて、道に迷ってキョロキョロしてるとどこからともなくお姉様やマダムが声をかけてくれるんだけど、 そうかと思えば「あんたなんかに落とされないんだからね!」みたいに警戒してくる人もいる。そういや自分はノンケのセクシーマッチョに惚れないように自粛してたら周りにその人を嫌ってると思われたことがあった。

 

・男性グループと仲良くなれない

女性に関する感覚が違いすぎるので、いわゆるホモソーシャルなコミュニケーションができず、そういう輪に入れないので、仲良くなることができない。

たとえばどの女性社員が可愛いと思うかみたいな話をしているときに、自分だけ聞かれないとかはよくある。

「あなたは別もの」という態度をとられて、距離を取られるか持ち上げられるかのどちらかになる。

だから自然と友達はオタクっぽい人が多くなる。なぜならオタクは恋愛の話題をしないから。とはいえオタクもグループになると急に世間に対してイキりだして「クリスマスなんてくだらない」みたいなノリになったり、見た目のコンプレックスをぶつけてくる人が出てきたりと「きみは別枠」みたいな感じになってくるので、一対一でしか仲良くなれない。

「あなたは別もの」というのはたとえば夜の繁華街を歩いていても感じて、自分だけガールズバーとかの勧誘を受けない。周りの男性は声かけられているのに、自分だけ面白いようにスルーされる。

これ経験ある。グループの中で恐らく一人だけゲイだったってのもあって、余計にノンケのホモソーシャルな輪には入りづらい。オタクまでいかなくても、ちょっと地味なグループにいたりするとすっげー別物扱いされる。グループでいるときに自分だけママチャリオバチャンにナンパされたりしてて、さらに別枠になった。カミングアウトしてなかったから自分だけ恋愛のことを聞かれなかったのは悪くはなかったけど。

 

・女性グループに入ると秩序を壊してしまう

男性グループと仲良くなれないが、かといって女性グループとも仲良くなれない。

以前、「日本に住む外国人あるある」で複数人で電車に乗ると社内に緊張感が走るので散らばる、というものを読んだが、なんだかそれに共感してしまった。

自分が女性グループに入るとその場に緊張感が走るのがわかってしまうからだ。

たとえば以前、絵を習ってみたいと思って絵画教室に通ったことがあるのだが、そこは近所のOLや主婦が通うところで、男性は自分だけ。最初に自己紹介しているときから女性陣の視線の「圧」を感じるし、話したりすると女性同士で牽制しあっているのがわかり、こちらもあまり愛想を良くすると面倒なことになると思って振る舞いを気をつけなきゃいけなく、急に主婦が手作りのお菓子を持ってきたりして、なんだか空気がおかしくなってきて、自分も気持ち悪くなってしまい、通わなくなってしまった。

もちろん一対一で女性と会うのはご法度で、油断していると横断歩道の待ち時間でキスされたりとか、最初にも書いたけれど友情を育む手前でセックスに持ち込まれてしまう。

そういうわけで自分の友達は二人で映画を見に行ったりご飯に行ったりするフリーのエンジニアのM君だけである。

主婦の声色が変わって怖かったことならある。牽制しあうのは表立って経験したことはない。つーかハイスペックなゲイのおっさんに取り合いされたいキスされたい。もうなんでしてくれないの?1回だけまあまあハイスペックなおじさんが別れ際に首にキスしてくれたことがあるけど、その人はこちらの肩書きやステータスみたいなものが目当てで、自分を飾って物事の表面だけを撫でて生きるチャラい人だったと知って幻滅した。